根管治療

根管治療とは、一般的に神経の治療のことで、虫歯が神経まで達した場合や、根の先に膿がたまってしまった場合に必要となる治療です。

まずは根管治療の流れを見ていきましょう。

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ここでお伝えしておきたいのは、“根管治療は根の先の膿を直接取り出す治療ではない”ということです。

抜歯をしてしまえばその穴から直接膿をかき出すことができますが、それでは歯がなくなってしまいます。そこで、歯を残すために根管治療をするのですが、これは゛菌の通り道である根管をキレイにすることにより、体に治してもらう”という治療なのです。

ですので、感染している菌の強さや体の抵抗力によって、治療が長引いたり、思うように治癒していかない場合もあります。

また、根管は単純な直線ではなく、曲がったり枝分かれしたり、時には網の目のようになっていることもあり、根管治療を難しくしています。

根管治療の3種の神器とは?

根管治療を成功に導くための3種の神器と言われるのが、「マイクロスコープ」、「歯科用CT」、「Ni-Tiファイル」です。これらは“あった方が良い”というレベルではなく、“根管治療には必須である”と考えています。

しかしながら、日本の保険のシステムでは、根管治療の費用が著しく少なく、(アメリカの20~30分の1程度)普及があまり進んでいないのが現状です。

※日本での普及率
マイクロスコープ…5%
歯科用CT…10%
Ni-Tiファイル…20%
当院では3種の神器をすべて導入しております。

①マイクロスコープ

マイクロスコープ マイクロスコープ画像イメージ
マイクロスコープがないと感染根管治療はできません”2016年に受講していた北医研総合臨床セミナーで、会長の市岡先生がおっしゃった一言です。

“今まで10年以上マイクロスコープなしで治療してきたのにそんなバカな…”と思いましたが、それは本当でした。拡大視野で見てみると、キレイにしたと思っていた根管の、何でもないところにべったりと汚れがついているのです。通常の根管治療では、根管を盲目下で清掃し、削りカスがキレイになったらO.K.と判断するのですが、そもそも触れていないところはずっと汚れているのです。

マイクロスコープで見ると、細い溝の中に汚れがつまっていることも珍しくなく、拡大、明視下にて、直接汚れを見なければ取ることはできないということが良くわかります。現に、アメリカの歯内療法(根の治療)の専門医の99%はマイクロスコープを使用しています。

ただし、マイクロスコープでも、わん曲した根の先は見えませんし、根管内がキレイになっても治らない根尖病巣もあります。アメリカの専門医の根管治療の成功率が70%(再々治療では53%)ということを考えると、根管治療の難しさがわかります。

最初に神経を取る時にしっかりと処置をすることが大切で、やり直しになる程、難易度が上がってしまいます。

②歯科用CT

歯科用CT根管治療後のとれない痛みの原因の1つに“根管の見のがし”があります。

通常3根管の歯に4根管目があったりすると、見のがしが起きる可能性が高まります。また、根管は単純な直線ではなく、わん曲したり、枝分かれした後に合流していたりと、実に複雑です。

これらの問題は、歯科用CTを用いて3次元的な診断をすることにより、対応できることが多いです。

また、外科的歯内療法を行う際は、病巣の広がりなどを事前に把握することが大切ですので、歯科用CTは必須です。

③Ni-Tiファイル

Ni-Tiファイル前述しましたが、根管はわん曲していることが多く、通常のファイルではわん曲に沿って曲がらない為、本来の根管形態を壊してしまったり、折れて根管内に残ってしまうことがあります。

Ni-Tiファイルは根管のわん曲に沿って曲がりますので、本来の形態を壊さず、スピーディーに治療することができます。


 
根管治療は非常に難しく、一般の方が思っているよりも、なかなか治りません。当院では3種の神器を用い、なるべく丁寧に治療することを心がけていますが、全ての歯を治せるわけではありません。

大切なことは、なるべく神経を取らないで済むように予防すること、もし神経を取らなければいけない時は、最初にしっかりとした治療をすることが大切です。

根の治療でお困りの方は、御相談ください。